なぜ学校へ行かないのか~言語化~

くつべらマン「前回に引き続き、不登校を考えるシリーズです」

Dr.ベラー「さて、宿題はやってきてくれたかな?」

マサキくん「なんでオレも同席してんの? おれ一応学校いってるけど」

くつべらマン「まあまあ若者代表ということで。はい。先輩とかにも聞いて、なぜ学校に行かないか、みんなに聞いてみました」

くつべらマン「おおむね、こんな内容でした」

マサキくん「こんなんなら、おれだって、思うよ。でも、行かなきゃいけないから行ってるよ…」

Dr.ベラー「うむ。一般的な意見ということだね。くつべらマンは、これをまとめて、どう思った?」

くつべらマン「うーん…乱暴なまとめ方かもしれないけど…”学校が安心できない場なんだな”と思いました」

Dr.ベラー「なぜ?」

くつべらマン「いやだって、マサキ君も言ってましたけど、上の意見は結構みんな思うことだと思うんですよ。勉強つまらなかったり、嫌いな人がいて会いたくなかったり、先生に怒られるの嫌だったり…」でも多数の人は行くじゃないですか? 登校するのが当たり前だと思っているからだったり、なんだかんだ友達や部活など楽しいこともあるからだったり、将来のためだったり。不登校になった子も、大体の子は”学校は行かなきゃいけないもの”って思ってたと思うんです。でも、その気持ち以上に”行きたくない”。それって”安心できる場じゃない”からだと思うんです」

マサキくん「まあ、たしかにイジメられてたり、イジメられるかもって予感してたり。そういう…不安で思い詰めてたら、6時間もある学校はシンドイよなあ」

Dr.ベラー「まあ風邪や病気の方は省いて、身体的には行けそうでも、登校が難しいと感じているお子さんにとって、学校での”成功イメージ”…つまりポジティブな見通しが持てないことはしんどい大きな理由なんでしょうな」

Dr.ベラー「学校いったら…コレが心配、アレが不安、コウなることが怖い…そんなネガティブな予想しか立たなければ、足が重くなって当然でしょうな」

くつべらマン「…呪われそうな廃校や殺されそうな戦場に一人で行かないのと同じですか?」

マサキくん「…そんなに?」

Dr.ベラー「人によってはそうかもしれないね。とにかく、不登校になった人には、相応の理由があるってことだね」

くつべらマン「じゃあ、どうすればいいんですか?」

Dr.ベラー「それこそ星の数ほどあるよ。自宅学習をして立派になった人もいるし、教育相談、適応教室、フリースクール、特別支援級、通院、服薬…とにかくその子の成長にとっての”次の一段”を見つけてあげることだね」

くつべらマン「本人に聞くのがいいのかな、と思って、ソオド君とよく話しているのですが…なかなか具体的な希望とかは出なくて…」

Dr.ベラー「それだけではないけれど”言語化”は大事なことだと思いますよ。トラウマを扱うフロイトの精神分析理論でも、自己探索と自己理解を促すカール・ロジャースのクライエント中心療法でも、認知の歪みを正す認知行動療法でも、ポジティブな人生ストーリーを語り編むナラティブ・セラピーでも、”言語化”は核と言っていい手法だよ」

くつべらマン「そっか、よかった」

マサキくん「そうなんだ…まあ、友達同士でも悩みを聞いたり話したりするもんな…」

Dr.ベラー「せっかくだから、次回は、色んな支援者の方にきいた”不登校の方の次のステップ”の具体例を聞きましょう」

くつべらマン「はい!」

マサキくん「え、次は違う人、若者代表にしてよ…」

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